アナログが主流の不動産業界も、やっとデジタル時代の変革を迎え、電子契約ができるようになりました。
有限会社千寿不動産部でもその一つとして
- 電子契約
を導入しております。
そこで、
- 電子契約はどのようなメリットやデメリットがあるのか?
- どのような手順で進めるのか?
- 金融機関の対応について
を紹介していきます。
これにより、有限会社千寿不動産部が、
- なぜ電子契約をおすすめするのか?
その理由をより深く理解していただけることと思います。
電子契約のメリット
スピーディな契約の実現
今までのような紙の契約書に比べ、電子契約は取引の完結までの時間が大幅に短縮されます。
特に遠方にお住いの方の場合、重要事項説明書や契約書は、郵送でのやり取りをしているため、どうしても時間がかかってしまいます。
その間に、他の不動産業者に先を越されて契約されてしまう可能性もあります。
電子契約でしたら、電子メールで送信された重要事項説明書や契約書に、名前を入力するだけですので、短時間で完結することができます。
印紙税不要による大幅なコスト削減
これが電子契約の最も大きなメリットの1つとなります。
不動産売買契約書には、取り引き金額に応じた収入印紙を貼付して消印する必要があります。
その収入印紙の金額は、5000円や10000円などにもなります。
正直、何のために貼るのか意味のわからない収入印紙に、5000円や10000円も使うのはもったいないと感じている人は多いはずです。
私も今までに何度も不動産を買ってきましたが、毎回、ムダな感じがしていました。
そんなムダに感じている売買契約書に貼付する収入印紙ですが、
- 紙を使用しない電子契約においては、それに伴う印紙代が不要
になります。
収入印紙代金の5000円や10000円は、売買代金の数百万円や数千万円の金額からすると、少ないイメージがありますが、それでも、贅沢な外食ができる金額です。
電子契約のメリットの中でも、この収入印紙代金の節約が、大きなメリットの1つになると思います。
手書きの署名と押印が不要
不動産の契約には、多くの書類に
- 署名
- 押印
が必要になります。
1つの契約書に、何ヶ所もの押印が必要です。
署名した箇所だけでなく、割印なども必要になってきます。
- 売主さん、買主さん、不動産業者
- 貸主さん、借主さん、不動産業者
それぞれが押印しますので、それは結構手間のかかることです。
また、自分の字を見られる署名には、抵抗を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
電子契約では、必要な箇所だけに、スマホやパソコンで名前を入力するだけです。
何度も押印することも、他人に字を見られることもありません。
このような多くの作業を省略できるのは、大きなメリットだと思います。
書類の保管問題の解決と検索性の向上
電子契約はデジタルで書類を保管するため、紙の契約書と比べても圧倒的に保管が容易です。
紙の書類では、時間が経ってしまうと
- 紛失する
- 印字が不鮮明になる
- 汚れる
- 破れる
- 製本テープが外れる
などがおきてしまいます。
電子契約ですと、クラウド等で保管されますので、上記のような心配はありません。
災害があったとしても、なくなることはないでしょう。
書類がデジタルで管理されるため、必要な情報を素早く検索できる利便性も向上します。
また紙で保存していると、保存スペースが必要になります。
電子契約はデジタルですので、そのようなスペースも必要ないです。
電子契約のデメリット
電子契約には便利さと共に、お客様にとっても考慮すべきデメリットがあります。
セキュリティへの不安感
一部のお客様は、電子契約のセキュリティに疑問を抱くことがあります。
特に個人情報や電子契約の取り扱いに対する不安が挙げられるでしょう。
有限会社千寿不動産部では、世界的企業のアドビ(adobe)社が提供する電子契約サービスを利用しています。
その点はセキュリティなどの安全性も、安心してご使用いただけると思います。
トラブルやエラーによって中断する
やはり電子契約がまだ一般的でないため、ご高齢のお客様や、デジタルツールに慣れていないお客様の場合、技術的なトラブルによって、電子契約が進まないことも考えられます。
また
- インターネット接続の不具合
- システムエラー
などの環境的なトラブルによって、電子契約を中断することもあるかもしれません。
そのようなことがないように、弊社では、できるだけお客様をサポートしていくようにしています。
電子契約できないケースがある
不動産の契約の場合は、基本的には、
- 売主様と買主様
- 貸主様と借主様
双方が、電子契約をすることに同意して、電子契約を進めることができます。
片方が署名と押印をして、それを電子化して契約することもできるかもしれませんが、トラブル防止の為、双方が承諾した場合を想定しております。
また当事者本人のメールアドレスがないと、電子契約もできません。
そのため、片方が電子契約をしたいと思っても、もう片方が承諾しない、またはメールアドレスがない場合は、紙媒体での契約になります。
今後、変更があるかもしれませんが、現在は、そのような対応を取らせていただいております。
有限会社千寿不動産部での電子契約の手順
では実際に、どのよな手順で電子契約をすすめているのかをご紹介いたします。
書面の電磁的方法による提供に関する承諾書
まずは、売主様、買主様双方に、電子契約ですすめていいかの確認をしたあとに
- 書面の電磁的方法による提供に関する承諾書
に署名していただきます。
電子メールアドレスをお聞きしますので、そのメールアドレスへ送信いたします。
こちらは練習の意味も込めて、電子署名をしていただくようにしております。
もちろん事務所へお越しいただいて、対面で説明、手書きでご署名、または、電子署名をしていただいても結構です。
重要事項説明
電子契約の承諾を得られましたら、重要事項説明をさせていただきます。
こちらは
- ビデオ通話を使ったIT重説
- 事務所へお越しいただいて対面での重説
どちらでも結構です。
IT重説についてはこちら
遠方から愛南町へ転勤される方は自宅で賃貸物件を内覧・申込み・重要事項説明・契約ができます
重要事項説明書は、指定されたメールアドレスへ送信いたします。
もし、重要事項説明書が
- スマホでは見づらい
- 紙媒体でみたい
という場合は、印刷したものをご準備いたします。(現在は基本的に紙媒体のものを準備しております)
電子署名
重要事項説明が終わり、内容に納得がいきましたら、メールで電子交付しました重要事項説明書に、電子署名していただきます。
決められた署名欄へ、お名前を入力するだけですので、非常に簡単です。
他人に自分の字を見られることもありません。
売買(賃貸借)契約書の電子交付と電子署名
重要事項説明書に電子署名いただきましたら、売買契約書を電子交付いたします。
こちらも重要事項説明書同様に、紙媒体での交付も受けたい場合は、紙媒体の契約書も準備いたします。
契約書の説明を受け納得ができましたら、電子署名をしていただきます。
収入印紙を貼ったり、割印や押印の必要もないので、非常にスムーズに進みます。
以上で電子契約の流れは終わりなのですが、紙媒体のときのように、売主様や買主様の、ご署名や押印などでゴチャゴチャした感じもなく、非常にスムーズに進みます。
また、物理的に離れた場所でも
- IT重説
- 電子契約
を行なうことで、かなりスムーズに契約をすることができます。
金融機関の電子契約への対応
不動産売買では、多くの場合、買主様は金融機関から住宅ローンなどの融資を受けて、物件を購入されます。
以前は電子契約したものを
- 印刷
- 署名
- 押印
- ログの提出
- 印刷したものに「〇〇銀行提出用」と記入
など、電子契約のメリットが多く削られてしまう対応でした。
しかし現在は、愛南町の金融機関も、電子契約したものを
- 印刷
- 印刷したものに「〇〇銀行提出用」と記入
するだけで、対応してもらえるようになっております。
将来的には、金融機関へメールで送信するだけになればと思っています。
このように、メリットの多い電子契約。
有限会社千寿不動産部も積極的に取り入れていきますので、ぜひご活用ください。